2012年12月26日(水)

2012-12-26 17:31
433 続く未来、螺旋の明日に[]




僕はただ望んだ。
世界の終焉を。宇宙の破滅を。指揮者のように腕を振って、終局を導きたかった。
でもそれは偽りなんだ。本心じゃない。終わりを、終劇を、願いつつも希望を抱いていた。

反吐が出るほど退屈な毎日を、お前はまだ幸せだろうという蚊ほどの価値もない正論を聞き流しながら、変えてくれるのを待ち望んでいた。
普通が日常で、日常が普通。だけど普通じゃなくって、なら望むのは普通なの?
この手に掴むは漆黒の銃身。深淵のように底の見えない銃口で、狙うのはどこ?
明日? 明後日? もっと先の未来? それとも。

本当は恐れている。ただ震えているんだ。
先の見えない橋を渡るのが怖くて、闇の中を一人もがくのが心細くて。
けどね、逆もまたしかりなんだ。
光も眩しくって、溶けてしまいそう。
どっちも嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。辛いだけなのに、闇に居座る。
いよいよ蝙蝠の精神に似ている。
異なるのは、この矮小なる背中に翼がないということ。

人は翼がないから飛び方を探すのだ。
君は言っていた。
なら君は飛べたのかい。夥しい数の不安と絶望に挟まれて、それでも足掻いてたどり着いた先に光はあったのかい?

わかってはいるのさ。
どうするべきかなんて。

僕は銃身を握りしめ、当てる気のない明日に向かって、引き金を引く。
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